金のバロット

バロットとは、東南アジアを中心に食される孵化寸前のアヒルの卵を茹でたもの。

『鈴木先生』が気持ち悪い。

鈴木先生』とは、中学校を舞台に主人公の鈴木先生がごく普通の生徒に焦点を当て独自の教育論で問題を解決していくといった内容の漫画、テレビドラマ、映画作品である。

 

僕はAmazonプライムで観れるということでテレビドラマを観たのだが、一言で言うと「気持ち悪い」だった。

 

 

鈴木先生 完全版 DVD-BOX

鈴木先生 完全版 DVD-BOX

  • 発売日: 2011/09/07
  • メディア: DVD
 

 

 

第一話は、中2男児が小4女児の処女を奪う、同意の上でセックスをする。小4女児の親が知ってしまい問題になり、そのことについて鈴木先生が説くといった感じだ。この時点でもう気持ち悪い。その中2男児の言い訳が「相手が大人っぽいからセックスをしても問題ない」だという。それを理性的ぶって言っているのが不快。しかも処女性についても議論する。

つまり、『鈴木先生』は中学生がセックス観について大ぴらに議論するドラマです。

 

このドラマの最も気持ち悪い所は、男どもの妄想全開のロリコン推進なところ。鈴木先生は美少女の小川蘇美への妄想を膨らませている。彼だけでなく体育教師もジョークでセクハラ発言をする。中学生を性的な対象として見ているのを一切恥じていない。ストーリーが進むと体育教師のセクハラやパワハラが問題になります。でもその原因が欲求不満のせいらしい。これはコメディですか?

 

鈴木先生は理性的で論理的でまるで面倒見が良い”良い先生”のように作中では表現されています(そのコントラストで増し増しで気持ち悪い)。しかし彼の実態は平然と贔屓をするし(人間だから贔屓するのは仕方ないが、彼が誇らしげに語る教育論とは真逆)、クドイ言い回しをして偉そうな語り口をするのです。まあ、ウザい。

そして、物語の後半に登場する鈴木先生の彼女がそんな彼のフェチズムへの物分かりの良さも気持ち悪い。

 

足子先生という鈴木先生のライバル的な存在の描き方も気持ち悪い。足子先生は女性でフェミニストです。自分が正しいと思い込み、空気が読めない。ヒステリーを起こします。何が嫌かって、鈴木先生には共感できるような演出をし、足子先生には全くしないところです。しかも、彼女の問題行動は欲求不満が原因らしい。

人間の行動原理はどうやら全部欲求不満らしいですね。

 

このドラマは第二話だけは素晴らしかったです。僕はこのドラマを好きな人とは仲良く出来ない。